日本語の敬語(けいご)完全入門:尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けガイド
2026年6月11日|⏱ 約7分で読めます|👁 4
🌐 150以上の言語に対応!外国語を学ぶなら【italki(アイトーキー)】|ネイティブ講師との会話練習で敬語を自然に使えるようになろう
敬語(けいご)はなぜ難しいのか
日本語を学ぶ外国人が最も難しいと感じるのが「敬語」です。英語では"Could you please..."のような表現で丁寧さを表せますが、日本語の敬語は動詞そのものが変わるという点で根本的に異なります。
「行く」→「いらっしゃる」(尊敬語)、「行く」→「参る」(謙譲語)——同じ動作でも、誰がするかによって全く異なる動詞を使わなければなりません。
でも、ルールを理解すれば意外とシンプルです。この記事では、N3レベルで知っておくべき敬語の基礎を体系的に解説します。
📋 この記事の内容
① 敬語の3種類(丁寧語・尊敬語・謙譲語)の違い
② 主要な尊敬語・謙譲語の一覧表
③ 動詞の丁寧な形の作り方(〜します、〜していただく など)
④ よく間違える敬語の使い方
⑤ 職場・日常で使える敬語フレーズ集
① 敬語の3種類(丁寧語・尊敬語・謙譲語)の違い
② 主要な尊敬語・謙譲語の一覧表
③ 動詞の丁寧な形の作り方(〜します、〜していただく など)
④ よく間違える敬語の使い方
⑤ 職場・日常で使える敬語フレーズ集
① 敬語の3種類:丁寧語・尊敬語・謙譲語
敬語は大きく3種類に分かれます。まずこの区別をしっかり理解することが重要です。
| 種類 | 目的 | 使い方 | 例 |
|---|---|---|---|
| 丁寧語 | 話し方を丁寧にする | 誰に対しても使える | 〜です、〜ます |
| 尊敬語 | 相手を高める | 相手の行動に使う | いらっしゃる、おっしゃる |
| 謙譲語 | 自分を下げる(相対的に相手を高める) | 自分や身内の行動に使う | 参る、申す、いたす |
💡 一番大事なポイント:尊敬語は「相手の動作」に、謙譲語は「自分の動作」に使います。この区別を守らないと、大きな失礼になることがあります。
② 主要な尊敬語・謙譲語の一覧表
日本語には、普通の動詞とは全く異なる「特別な敬語動詞」が存在します。これは暗記するしかありません。
| 普通の動詞 | 尊敬語(相手の動作) | 謙譲語(自分の動作) |
|---|---|---|
| いる(居る) | いらっしゃる | おる |
| 行く | いらっしゃる | 参る(まいる) |
| 来る | いらっしゃる・おいでになる | 参る(まいる) |
| 言う | おっしゃる | 申す(もうす) |
| する | なさる | いたす |
| 食べる・飲む | 召し上がる(めしあがる) | いただく |
| もらう | (お受けになる) | いただく |
| あげる | (おあげになる) | 差し上げる(さしあげる) |
| くれる | くださる | — |
| 知る | ご存知(ごぞんじ) | 存じる(ぞんじる) |
| 見る | ご覧になる(ごらんになる) | 拝見する(はいけんする) |
| 聞く | (お聞きになる) | 伺う(うかがう) |
「いらっしゃる」はいる・行く・来るの3つの動詞の尊敬語です。これだけで多くの場面に対応できるので最優先で覚えましょう。
③ 一般動詞を丁寧にする方法
特別な敬語動詞以外の一般動詞も、一定のルールで丁寧な形に変えられます。
尊敬語の作り方
パターン①:お+動詞の連用形+になる
・読む → お読みになる
・使う → お使いになる
・持つ → お持ちになる
パターン②:〜れる・〜られる(受身形と同じ形)
・話す → 話される
・来る → 来られる(ただし「いらっしゃる」の方が丁寧)
・読む → お読みになる
・使う → お使いになる
・持つ → お持ちになる
パターン②:〜れる・〜られる(受身形と同じ形)
・話す → 話される
・来る → 来られる(ただし「いらっしゃる」の方が丁寧)
謙譲語の作り方
パターン①:お+動詞の連用形+する・いたす
・送る → お送りします / お送りいたします
・伝える → お伝えします
・見せる → お見せします
パターン②:ご+漢語(する動詞)+する
・連絡する → ご連絡します
・説明する → ご説明します
・報告する → ご報告します
・送る → お送りします / お送りいたします
・伝える → お伝えします
・見せる → お見せします
パターン②:ご+漢語(する動詞)+する
・連絡する → ご連絡します
・説明する → ご説明します
・報告する → ご報告します
④ よく間違える敬語の使い方
間違い①:「〜させていただく」の乱用
「〜させていただく」は「相手の許可を得て自分が恩恵を受ける」という意味の謙譲語です。許可や恩恵を受けていない場面で使うと不自然です。
❌ 「ここに座らせていただきます」(誰の許可も関係ない場面)
✅ 「本日は発表させていただきます」(会社や主催者の許可を得て発表する場面)
✅ 「本日は発表させていただきます」(会社や主催者の許可を得て発表する場面)
間違い②:身内に尊敬語を使う
自分の家族・同僚のことを外部の人に話すときは、身内だから謙譲語を使います。
❌ 「弟がいらっしゃいます」(弟は身内なので尊敬語は使わない)
✅ 「弟がおります」(謙譲語を使う)
✅ 「弟がおります」(謙譲語を使う)
間違い③:二重敬語
同じ敬語を2回重ねる「二重敬語」は不自然な表現になります。
❌ 「おっしゃられました」(おっしゃる+られる、2重)
✅ 「おっしゃいました」
✅ 「おっしゃいました」
⑤ 職場・日常で使える敬語フレーズ集
【職場・ビジネス】よく使う表現
| 場面 | 敬語表現 |
|---|---|
| 電話を受けたとき | 「はい、〇〇会社でございます。」 |
| 確認したいとき | 「確認させていただいてよろしいでしょうか。」 |
| 相手の都合を聞くとき | 「ご都合はよろしいでしょうか。」 |
| メールを送るとき | 「メールにてご連絡いたします。」 |
| 相手の意見を聞くとき | 「いかがお考えでしょうか。」 |
| お礼を言うとき | 「ご協力いただきありがとうございました。」 |
【日常・会話】ていねいな話し方
| 普通の表現 | 丁寧な表現 |
|---|---|
| ちょっと待って | 少々お待ちください |
| わかりません | 存じません・わかりかねます |
| できません | いたしかねます |
| もう一度言って | もう一度おっしゃっていただけますか |
まとめ:敬語をマスターするための3ステップ
- まず特別な敬語動詞10語を覚える(いらっしゃる・おっしゃる・なさる・召し上がる・いただく・参る・申す・いたす・くださる・ご覧になる)
- 「お+動詞連用形+になる/する」のパターンを使えるようにする
- 実際に使って慣れる(ネイティブとの会話が最速)
敬語は「完璧に話そうとする」より、「一生懸命使おうとする姿勢」を見せることの方が日本人には伝わります。間違いを恐れずに積極的に使ってみましょう。